無音響室内で測定する盤の騒音試験について
盤クーラーや、盤用の熱交換器、冷却用のファンが付いていない制御盤や通信盤は、基本的に騒音を発することはありません。しかし、これらの冷却・放熱機器を設置しなければ、盤内の温度上昇が起こり、PLCやインバーターを代表する制御機器、モデム等の通信機器のトラブルの原因となってしまいます。また、屋外に設置する盤には、太陽光からの侵入熱もあり温度対策は必要不可欠なものです。株式会社マエショウでは、盤に取り付けられた冷却・放熱機器が発する騒音(dB値)を正確に測定する為に、社内に無音響室を配備し、その中で正確な騒音試験を行っています。これにより屋外盤の騒音を実数値で把握でき、設置前に対策を行うことが可能です。
無音響室内で測定する盤の騒音試験の特徴
盤内に設置された制御機器や通信機器が発する熱や太陽光からの侵入熱を冷却する盤クーラーや、放熱するネ盤用の熱交換器や冷却ファンから出る騒音も、その設置方法によって周囲に与える騒音も変わってきます。例えば、冷却ファンを盤の側面に設置すると、騒音は横方向に広がり、その周囲にはファンから出る騒音の影響を多く受けることとなります。対して、冷却ファンを盤の上部に設置すると、ファンから発せられる騒音は、上部へ広がる為、横方向への騒音値(dB値)の影響は小さくなります。また、盤内の冷却能力を考慮することで、ファン+コンプレッサーの稼働による騒音が発生する盤クーラー、ファンだけの熱交換器やファンを、正しく選定することで盤からの騒音を適切なモノにできます。また、稼働率によって騒音を抑えることが可能なDC電源の冷却・放熱機器の選択も盤の騒音対策として有効となっています。
特徴① | 社内の無音響室での盤の騒音値(dB値)の実測 |
---|---|
特徴② | 盤クーラー・熱交換器・冷却ファン等からの、騒音を踏まえた機器選定 |
特徴③ | 取付位置や、DC電源の冷却・放熱機器の選定による騒音対策 |
盤が発する騒音値(dB値)の実数値を計測する無音響室。この無音響室は騒音試験範囲が25dB~141dB、格納できる騒音発生物のサイズが、高さ:2,800 横幅:2,700 奥行:2,700となっています。
一般的な自立盤を格納に十分なサイズがあり、社内で製作した盤と冷却・放熱機器から発する騒音値(dB値)を現地に設置する前に把握することができます。
屋外盤 設計・製作.com による騒音対策済の盤の放熱・冷却機器の事例
通常の放熱・冷却機器をただ盤に寄りつけるのではなく、「 屋外盤 設計・製作.com 」では冷却ファンひとつとっても、羽の大きさと回転数、その駆動電源によって盤からの騒音を抑えています。また、コンプレッサーを搭載した盤クーラーであっても、DC電源やカバーによって周囲の騒音を最小限に抑えています。