Before (改善前)

屋外に設置される通信盤や制御盤は、その設置環境によって騒音を考慮する必要があります。一方で量産型の盤では可能な限り特定の機器だけのカスタマイズを行わないことが、納期とコストを抑えるポイントでもあります。このような理由で、屋外に設置されてるDC電源で稼働する盤クーラーはペルチェクーラーを使用していました。ペルチェクーラーは冷却能力100%運転をするか、冷却をしないかのOn/Off運転しかできず、稼働する度に冷却機内部のコンプレッサーとラジエーターに風を当てるファンの騒音が問題となっていました。

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After (改善後)

世の中で販売されているペルチェクーラーは、100%の冷却運転か、冷却運転をしないかのOn/Off制御になっています。ペルチャクーラーは、省スペースで稼働させやすいメリットがありますが、稼働出力を調整することには向いていません。そこで、量産型の通信盤に冷却稼働を調整できるDC電源コンプレッサーの盤クーラーを採用することで、盤内部の温度によって冷却能力、つまり騒音を抑えた運転を行うことができます。これによって住宅地や人が近くにいる現場での盤の騒音問題を軽減することにつながりました。

POINT(要約)

近年一般家庭用でもDCモーターを採用したの扇風機等が出てきています。このDC電源の扇風機の特徴は、風量を非常に細かなレンジで設定できる点です。産業用の冷却装置である盤クーラーにも同じことが言え、DC電源によって冷却能力を調整することが可能となり、盤内の温度を少しだけ下げる場合の冷却時には、それに合わせた冷却能力で運転することができます。つまり、盤のdBを抑えることにつながるのです。