Before (改善前)

塩害地域に設置された屋外の制御盤や通信盤は、潮風に含まれる塩分によって盤表面は腐食が進行しやすくなります。盤表面の腐食が進行すると、金属に亀裂や穴が発生し、塩分を含んだ雨水の侵入によって内部の制御機器が損傷する場合があります。制御機器は電気信号によって機械をコントロールしている為、一度故障するとリプレイスが必要です。これらの修理を行うとなれば、盤筐体への塗装費用や場合にとっては盤筐体の搬送費、制御機器本体とプログラム費用が必要となってしまいます。

V

After (改善後)

屋外に設置する制御盤や通信盤に金属製ではなくプラスチック製を採用することで、潮風などによる腐食を防止することができます。プラスチック製の盤筐体は金属製の盤筐体と比較して、金額的なメリットがあります。また、プラスチック製の盤筐体は耐食性だけでなく、電気を通さない絶縁性によって、通常の金属筐体で必要なアース工事が不要です。このように用途を踏まえて、盤の材料を選定することで、腐食性と作業性、コストメリットを出すことができます。

POINT(要約)

盤寸法の高さが1,000mmを超えるようなサイズでは金属製の盤が一般的ですが、高さが500mm以下の盤ではプラスチック製が用途によっては、材質の特徴から価格の安さ、耐食性や絶縁性などの機能性、穴加工の容易性やアース工事が不要となる等の作業性など、多くの優れた点があります。市販品のラインナップも多くあり、盤のサイズや設置環境によってはVE(Value Engineering)の実現になります。