盤内 温度の実測と冷却対策の実証について

 制御盤や通信盤に格納された制御機器や通信機器の内部には基本的にコンデンサが含まれています。このコンデンサの寿命や故障率は周囲環境温度によって大きく影響を受けることが証明されています。例えば、コンデンサの寿命は周囲の温度が10℃下がれば、その寿命は2倍に伸びます。逆に言うと、周囲温度が10℃上がれば、その寿命は半分になります(10℃2倍速の法則)。このコンデンサの寿命は、制御機器や通信機器、つまることろ、制御盤や通信盤の寿命・メンテナンス周期に直結するため、設計者は盤の役割を踏まえた盤内温度対策を考慮する必要があります。温度対策が十分であれば、トラブルが少なく、寿命の長い盤を設計・製作できることになります。

盤内 温度の実測と冷却対策の実証の特徴

 生産工場の制御盤は、制御機器の稼働率によってその機器自体からの発熱量は大きく変化します。また、屋外に設置された通信盤は、太陽光によって盤内への侵入熱が大きく変化します。これらは机上の計算によって正確に推測することは非常に難しく、設計者はある程度の予想値によって盤の冷却対策、冷却機器の選定を迫られます。この問題を屋外盤の多くの実績、盤クーラーメーカーである株式会社マエショウは、社内に温度と湿度をコントロールできる環境試験室を配備しています。この環境試験室で各種盤を稼働させることで実際に盤内温度、冷却機器をつけた際の盤内温度変化の実測値を、設置前に確認することができます。この実測値により、現場に設置する状態と可能な限りの同じ条件で盤の熱対策を行うことができ、高いレベルでトラブルシューティングを行うことができるのです。

<盤内 温度の実測と冷却対策の実証の特徴>
特徴①

社内に環境試験室の配備による実測値による熱対策

特徴②

盤クーラーメーカーとしての、実測値に基づく盤の冷却対策の実施

特徴③

遮光板・冷却ファン・盤クーラーなどの最適な冷却機器の選定

 社内に配備した盤専用の環境試験室。この環境試験室は-30℃ ~ 80℃の恒温状態、盤の格納サイズは、高さ:2,400 横幅:1,970 奥行:1,970となっています。また、試験室内の温度と湿度状況、専用の測定器による盤内部の温度や、電流値等を確認することができます。



<盤内 温度の実測と冷却対策の実証の風景>
社内に様々な温度条件を出せる環境試験
社内に様々な温度条件を出せる環境試験
盤内部温度を測定できる環境試験
盤内部温度を測定できる環境試験
環境試験室内の温度・湿度の表示画面
環境試験室内の温度・湿度の表示画面
環境試験室内の盤内の温度・湿度の計測
環境試験室内の盤内の温度・湿度の計測

屋外盤 設計・製作.com による、盤の冷却機器の選定

 盤内部の発熱対策は、内部から発生する発熱と外部からの侵入熱を踏まえて、冷却機器(正確には遮断・放熱機器もあり)の選定によって行います。「 屋外盤 設計・製作.com 」で多くの経験をもつ株式会社マエショウは、これまでの経験に基づき、複数の発熱対策や、盤仕様を満たした上での最適な費用対効果がでる機器を選定いたします。

盤内 温度の実測と冷却対策の実証